まあ……男の子のお前もまた見たいくらい可愛かったけど。



「彼女って…!えっ、頼が!?あっ、もしかしてあのときの合コンで収穫あったのか…!」



桜の花びらがヒラヒラと、まだ肩に落ちてくる。

高校3年生の春はちょっとだけ寂しいスタートだったけど、神藤学院は圧倒的なほど新入生が増えていた。


相変わらずなムツミに、俺は覚悟を決めて1枚の写真を見せる。



「この子、俺の彼女。カワイーでしょ。春休みに行ったビュッフェで相変わらずなモグモグね」


「………カンナにクソ似てねえ!?えっ、双子…?あいつの妹とか…?」


「ちなみに名前は郡 カンナちゃん」


「…………」



こいつは信頼してるから、俺も。

それに自分のことをあっち系の人間じゃないかって不安がってたし、だんだん可哀想にも思えてきて。


カンナからは「みんなを裏切ったことにはしたくない」と口止めされていたけど、そこは俺が守るよもちろん。