なるほど。
これが男子校というわけか。
ふむふむ、ほうほう、帰りたいぃぃぃっ。
「あっ、そうだ先生」
「ん?」
「ここって、やっぱり廃校になっちゃうの…?そんな感じ全然しないのにっ」
先生もさぞかし不思議に思ったことだろう。
よりによって神藤のほうに転校とは物好きで珍しいな?って。
でも一応は教師もいるし、生徒もまだいる。
校舎もオンボロってわけじゃないし、学校自体は動いているわけで。
だからそんな急に廃校にさせられるほどでも無いと思うんだけどなあ。
「まあ俺も、そうはなって欲しくねえけど。ただこのまま本当に生徒たちの意欲も世間からの評価も、ぜんぶが甘彩に奪われたってなると……厳しいかもな」
どんなところだろう、その甘彩学院とやらは。
……って、考えない考えないっ!!
わたしが惹かれそうになってどーするの!
「確かに今は甘彩学院が主砲となっちまってるが、こっちには発掘されてないだけの宝石が何人もいる」