スムーズ代表、御堂 頼。

デロンデロン発動なわたしに甘い唇を弾かせて、抱きしめてくれる。


そんなクリスマスはお家デートで即決だった。

それはわたしに女の子の格好をして欲しいからなのだと。



「……でもやっぱり戻らなきゃダメかなあ」


「…ここにいる?男の子で卒業まで」


「できないこと、ないよね…?あと1年同じようにやり過ごせばっ」



だってせっかく楽しくなってきたんだもん。

他コースにもたくさん友達ができて、みんながわたしのことを認めてくれて。


きっとクラスメイトたちだってわたしが居なくなると寂しくなること間違いナシだ。



「向こうにもカンナを待ってる友達、いるんじゃない?」


「……いる、けど」


「それにさ。わりと俺、いつもヒヤヒヤなんだよ。男ばっかのなかで生活させんの」



寂しさ全開のわたしとは反対に、彼はどこか安心もしているようだった。



「おまえが学校で声かけられるたびに妬きまくってる俺、知ってる?」



考えたくなかったけど、考えてしまった。

逆パターンを想像してしまったのがアウト。