「これ、ほんとに無意識なの?」
「困ってる!えへへ、ふふ、へへへへ~」
「………そうだったアホの子だった」
正確には、「えへへ」というより「でへへ」って感じ。
気を緩めたらニヤニヤのデロンデロンなんだと。
にんまりと、今も俺を前にするだけで頬がゆっるゆる。
なんだろ、例えるならあれ。
お辞儀したらランドセルの中身ドバーッて出ちゃう系の、あの抜けよう。
さすがに買い物に行っただけでも怖がられるため、キリッとした最終形態があのロボット+マスク&サングラスだったと。
「ふっ、あははは…っ!もうっ、ほんっとーに、」
「わっ…!頼くんっ、…えへへへ、ぎゅーってされたあ」
「……可愛すぎんだってば」
いつだって予測不可能で猪突猛進だから、危ないよって言って一緒にいてあげないと不安になる基本はアホの子。
こいつには怖いものないの?なんて思わせてくるくせ、軽く転んだだけで実は泣いてしまうような繊細な心を持っていたりもして。
そんな女の子なんだよね、カンナって。