「女の子だよ、お前はかわいい女の子。なんで男とキスして興奮しなきゃなんだよ」
「よ、頼くん…っ、えっ、あのっ、…へ……?まってっ、……お待ちて…?」
「はははっ、そりゃ大混乱だよね。アホの子だもん」
「………」
いっぱい、いっぱい、詰め込まれすぎていて。
たくさんたくさん走り回って、失敗して、でも立ち上がって、起きて。
そこにはいつも、頼くんがいたこと。
「カンナチャン。俺いま、なんの話してたっけ?」
「……頼くん、の……、好きな子の、はなし……」
「だいせーかい」
ここまで言われないとアホの子の脳は理解が追いつかないこと。
そんなことをとっくに分かっている頼くんは、まったくさすがすぎる。
「す、すき……?」
「うん」
「ユーが……、み、ミーを?」
「急に英語」
だってだって、告白だなんて人生で1回もされたことがないわたしだ。
それもこんなにもイケメンにされちゃうなんて、信じられない意味が分からない。