よかった…、
今日に限って洗濯物をきちんと収納しておいて。
「今日はお疲れさま」
「おっ、おつかれ…さま」
「すごく上手だったよ、歌」
「あ、…ありが…とう」
さすがにベッドに座らせることはできず、カーペットの上、隣同士に腰を落とす。
テーブルに並んだジュース、オードブル。
ここからどう食べる雰囲気へと持ち込めばいいのか、まずまずの課題はここ。
「カンナチャン」
「っ、いやっ、そのっ!おれっ、ちょっとランニングしてくる…!!」
「なんでだよ」
いやっ、それを聞かれると真っ当な理由は答えられない…。
ので、脳内に浮かべたランニングコースは退場。
だってわたしが少し離れると、そのぶん詰めてきて。
ぐいっと押し返そうとすると、もっと詰めてきて。
「ちょっとさ、横にならない?」
「えっ」
「疲れたでしょ?俺も休みたいかも」
「…オードブルは……」