わかってたよそんなの……!!!
わたしが話しかけても1回も目なんか合わなかったしっ、わたしの後ろに立ったイケメンたちに一直線だったし!!
「んー、俺たちのクラスに来てくれるなら教えてあげるよ?」
「「行きます~~!!」」
「あ、そうだ。午後からのステージ発表でもバンドするからさ、ぜひ来てよ」
「お兄さんたちもするんですか…!?」
「んーん、俺たちはしないけど。俺のクラスの奴らのバンド、超オススメだからよろしくね」
「「きゃーーーっ!!!」」
あ、あ、あ、あいつ……!!!
アイドルコースの奴らみたいなことしてどーすんの頼くんっ!!
近いよっ、もう!
女の子たちに押し退けられてしまったわたし、ぽつんと茅(かや)の外。
「んむっ」
ぷくっと膨らませていた頬っぺた、隣からツンツンとつついてきたのは琥珀くんだった。
あれ…?
いつの間にわたしのお隣に…?
だってさっきは頼くんの隣にいたはず……じゃ?