「どうするー?1年後、あたしに彼氏ができてたら!」


「ええっ、そりゃあびっくりする!」


「じゃあ勝負しない?どっちが先に作れるか!」



行きたかったカフェに寄ったり。

たくさん写真を撮って、作れるだけ思い出を作ったり。


それからの日々はなーちんと女の子を楽しんだ。


そんな今日も寄り道の放課後は、帰る頃になっても話題は尽きず。



「……彼氏、かあ…、わたしそーいうのよく分かんない!」


「だよね~。カンナはね!でもさ、もう高1だよ?高2になるんだよ?恋しようよ!」


「…しようと思って掴む恋が、恋なのだろうか」


「やだ急に哲学!!!」



あははっ!と、わたしの声が夕暮れの帰り道に響いた。


こんなふうにスカートを履いて女の子として女の子と歩くのも当分は無くなっちゃうのかあ…。

なんかそう思うと、ちょっとだけ切ないかも。