「じゃあ残り約3ヶ月!1年分の思い出つくろ!カンナ!」


「うん!」



そんな学校がなぜ廃校寸前なのか。


東の町は神藤学院高等学校。

対(つい)に立つ西の町に、甘彩(かんさい)学院高等学校という、これまた似たようなコースや理念を掲げている学校があるという。


そこも西の町では有名な高校らしく、西のプリンスたちの休憩所。


だが、しかし。

じいちゃんは言っていた。



『共学なんぞにしおって…、あのババアが…』



なんと去年から共学高校に変わった甘彩学院。

もちろん女の子が居るとなれば男たちは騒ぎ出し、プラス甘彩学院が武器にしていることは寮があるということ。


そうとなれば新入生も増え、よって、学校が潤う。


ただ、問題はそこではなく。

なんと噂では神藤学院の生徒を裏で引き抜いているんだと。


そこでスパイの役目も受け持ちつつ、廃校阻止のために立ち上がったのがそう、わたし!


ちなみにじいちゃんと甘彩学院の理事長はこの道60年の腐れ縁らしい。