「ムリっ、あんなの打てねーって!!」
パシッッ!!
「んだよっ、こんなの隠してたとか聞いてねーしっ」
シュッッ!!
「あーもう!!プロ行けよ!!」
なんだあれ……、
どんどんバッターが入場しては3振して退場していく件…。
大体は3球で抑えて、多くて4球だと。
そんなボールを投げちゃう頼くんはもちろんすごいけど、それをキャッチしちゃう琥珀くんもすごい。
「……幼なじみヤベー」
ムツミのつぶやきに誰もが首を落とすほど最高のバッテリーだった。
きっと誰もが思ったはずだ。
なんで最初からあいつをピッチャーにせんかったの???と。
……あれは確かにマスクがないと死んでしまう。
「ゲームセット!勝者、2年アイドルコース!!」
だとしても結果はほろ苦いもので。
たまたま出たヒットに守備ミスが目立ってしまい、相手はさすがキラキラアイドルともあって足が速い。
そこで1点が追加されることになり、そのままゲームセット。
惜しかった。
ただただ、惜しかった。