とりあえずは問題ナシってことで、いいんだよね…?

わたしの感覚では、なんか……、ただ抱きしめられただけのように思えちゃったけど。


あまり考えないようにして上機嫌そうな頼くんを追いかけて、みんなのもとへ戻った。



「いいかみんなっ、打ち上げは焼き肉食べ放題です!!」


「「「おーーー!!!」」」


「もちろん貸し切りです!!」


「「「まじか!!!」」」



グラウンドに散らばっている全校生徒。

クラス全員で肩を組んではまとまった輪を作った真ん中に、わたし。


ムツミと頼くんのあいだ、ぎこちなくも混ざっている琥珀くん。


琥珀くんは自分が思ってるよりミート力があるから、今日もバンバン打ってくれるだろうと期待している欠かせないメンバーなのだ。



「ちなみにご飯大盛りっ、ドリンクバーも付けます!!」


「「「当たり前だ!!!」」」



すでに予約は取れている。

もう勝敗はぶっちゃけどうでもいいところまで来ちゃってる。


勝ったとしても負けたとしても、クラス全員でここまで来れたことが優勝だ。