校舎内、職員室の窓から顔を出した斎賀先生。

呆れたように笑いつつ、自分が担当する生徒たちを一眼レフカメラに収めていた。



「今日も琥珀くんは……来てない、か。あれ?ねえムツミ、頼くんは?」


「頼は少し遅れて来るってよー」


「そーなの?よーしっ、とりあえず練習するぞ!!」



グラウンドにクラスメイトたちが揃っている毎日に変わって。

他コースの生徒たちもわりと焦りを感じてもいるようで。


黒板に大きく【体育祭まであと7日!!】と、カウントダウンが始まったりして。



《ねえっ、なになに!?あんたイケメンに囲われすぎでしょ!!まさかのあたしより先に彼氏ゲット…!?》



昨日の練習中、頼くんやムツミと並んで撮った1枚をなーちんに送ると、ソッコー来た返事。


お父さん、お母さん、じいちゃん、なーちん。

わたしは充実した高校2年生を送ってますのでご心配なーーくっ!!