そう言ったとき、バタバタと足音が聞こえてきて視線を向けた。
そこには1人の男子生徒が両手にパンやおにぎりを抱えて走ってくる。
男子生徒は私達の姿に気づくことなく、空いている教室へ飛び込んだ。

様子が気になってドアを少し開けて覗き込んでみると、男子生徒は大量の食べ物を開けて次々と口へ運んでいく。
そんなにお腹が減ってたんだろうか?
いつまでここに閉じ込められているかもわからないから、もっと大切に食べればいいのに。
そう思っていると、突然男子生徒が咳き込み始めた。

最初は一気に食べたことで喉につまらせたのだろうと思っていたけれど、様子がおかしい。
男子生徒は咳き込みながら横倒しに倒れ、顔が真っ青になっていく。
呼吸もヒューヒューと嫌な音がし始めた。


「ちょっと、大丈夫!?」