男子生徒は淡々と説明しながら、ロッカーから銀色のフォークを取り出した。
どこから持ってきたのか、生徒たちの手にはスプーンやフォーク、ナイフが準備されている。


「これ、調理室から持ってきたんだ」


そう言ってなんの躊躇もなくフォークを先生の眼球に突き刺した。
ブスッと小さな音がして、先生の体がビクンッと跳ねる。
他の生徒たちが先生が暴れないように体を押さえつけた、
次に男子生徒はフォークを引き抜き、ズルリと眼球を取り出すとそのまま口の中へ放り込んだのだ。
そして恍惚とした表情を浮かべる。


「人の眼球ってさ、みずみずしくて美味しいんだよ。和菓子の水まんじゅうとか、あんな感じ」


モゴモゴと口を動かしながら説明する男子生徒に、思わず喉が鳴る。
お腹……減った……。


「君も食べる?」


小首をかしげてフォークを差し出され、思わずそれを手に取ってしまいそうになる。
必死で左右に首を振り「本当に大丈夫だから」と、微笑んだ。