このまま帰るのは勿体ないと思い

思わず家に誘ってみる

大丈夫、なにもしない、たぶん

…絶対しない!!!

そう心で決意を固め

ポーカーフェイスで昼家で食う?と誘う

帰りますと言いそうなのを言葉を被せて止める

強引に連れて行き家に招き入れる

部屋へと案内すれば隅々まで見られる

なんか、恥ずいんだけど…

そういえば勉強ちょっとしてたんだった

急いでテーブルの上を片付ける

初期の頃とは比べられないくらいに

普通に話してくれる

なんなら悪態もついてくるし図々しい

でも、なんかこのやり取りが好きで…

料理を手伝うと言われて

あー2人でキッチンたつのちょっといいなとか

さっきから気持ち悪い妄想ばかりしてしまった

部屋で大人しく待っててと座らせ

ウィンク付きでうめぇの作ってやると言い部屋を出る

扉を閉めその場にしゃがみ込む

何してんだ俺ー!!!

流石にドン引きだろ…

ため息をついてキッチンへと向かう

邪魔な前髪を結び気合を入れる

言ったからには上手いの作ってやんねーと

俺って優しいー




急いで作り持っていけば

突然料理を連写しまくる優ちゃん

満足したか聞けば満足したらしい

顔をあげた優ちゃんは俺の目より上を見ていた

本人も言うつもりはなかったのか



『かっっっっっわい』



と感情を堪えきれず言われた

どうせならカッコイイって言われたかったんだけど

撮る?と聞けば財布を徐に出し値段を聞いてくる

そう、こういうとこ面白くて好きなんだよ



「…別にお前なら好きに撮っていいけど」



これは本音だった