お弁当を広げて

先輩に連行された分タイムロスしたので

急いでご飯を食べる



『さっき先輩ノートで何してたの?』

「え?知らん。
あんな至近距離で拝むのに必死だった」

『あーーーーそうだよねーーー
私でもそうなるわ』



いいや、あとで見ればいいかと

澪とイケメンについて語った



「まぁ私は柊先輩派なんだけどねー」

『だれそれ』

「…あんたまさか
イケメン好きを語っているくせに
柊先輩をご存じでない?」

『にわかですみません』

「まぁそりゃね?秋月先輩みたいな
圧倒的王子様イケメンがいれば
目に入らんよなー」

『で、どちらさま?写真は?』



待ってねーとフォルダを漁ってる澪

…そのスマホに

どんだけのイケメンが眠っているんだろう



「これ!」

『あー…いやほんっとに申し訳ないんだけど
タイプのイケメンじゃない』

「えぇー!そっか、タイプのあれじゃないか」

『秋月先輩が圧倒的なのが悪いと思いまーす!』

「それはそうね」



そこでチャイムが鳴り

澪が椅子を前に戻し授業の準備をする


先生が入ってきて午後の授業が始まる

ご飯食べたあとってなんで

こんなに眠いんだろう

よくみんな授業受けてられるな

私は白目向きそうだよ


とりあえず板書だけでもしないとと

ノートをパラパラとめくり

なにも書いていないページで手が止まる


叫びそうになったのを

グッと堪えた代わりに

ガタガタと椅子と机がずれて音が鳴る


何回見ても英文字や数字の羅列と共に



"追加しとけよ"の文字と



何か可愛いキャラが怒っている絵



『…フフッ』



これは何の絵なんだろう

自画像…?

あと、思ったより字が綺麗で吃驚した


このノート、一生捨てられないじゃん