「ゆーちゃん!」
『は!?』
屋上で黄昏ていれば
いい香りとともに肩がズシッと重くなる
顔の右肩に先輩の顔があるのに気づく
そこは顎を乗せる場所ではありません
「ビビり過ぎだろ」
『心肺停止しなかっただけマシです』
「あぁ、やっぱりこの顔のせいかな」
キメ顔をする先輩に笑みが零れる
こんなにも自覚ありイケメンって
面白いんだな
それよりも何か私に用でもあるのか?
いや、1年のモブに用はないか
久しぶりに馬鹿にしにきたのか?と
一人で先輩の意図を考えていれば
「昨日なんで拝みに来なかったんだよ」
『え?あー、そろそろ背後が怖くて…?』
そこでハッとして辺りをキョロキョロする
フゥー…誰もいないみたい
「ふーん…大体想像ついたわ!
今は俺だけだからちょっと話そうぜ」
『まぁ…少しなら』
先輩が隣に移動してきて
2人で柵に寄りかかる
思ったよりも近かったので一歩離れる