昼休み

特に意味もなくふらつく

まぁ一番は静かな所に行きたい



「お、ラッキー屋上開いてんじゃん」



入れば



『あー青春してー』



あの子がいた

青春?なんだそれ



「黄昏中ー?」



声をかければ驚いた表情をしていた

まぁそりゃそうか

一人のつもりで零した言葉だろうし



「君、この前さ
別校舎ですれ違った子だよね!」



まぁわかってたから話しかけたんだけど



『たぶんそうです。失礼します』



肯定されたが

すぐに立ち去ろうとする

なんで?

俺と話したくないの?



「はーい、ちょっとストップねー」



腕を掴んで止めればギョッとしていた



『な、なんでしょう…か…?』



怯えたような

なんで止めたんだよ。という顔する

こいつわかりやすいな

最近わざと目が合うようにしていたのに

すぐ逸らされる

なんなら俺の方が

見てんじゃね?とも思えてきた

だけど今はジッとこちらも見てくる

なんだよちゃんと人と目合わせられるんじゃん



「最近こっち見なくなったよね、なんで?」



シンプルな疑問

そして俺は見てんだけど?という意味で

さぁ、なんて返すかな



『いや、あの、私もみんなと同じで…』

「?」

『お、拝ませて頂いてますが…?』



拝む…拝む…

もっと可愛い言葉はなかったのか

ってか俺は教祖か何かかよ

笑いそうなのを必死に堪え



「ふーん」



笑いを堪えた結果

とてつもなく冷たい返事になってしまった



ついでに聞いとくかと

俺の顔について聞けば

あたりまえじゃね?という顔で

もちろんと言われた



すごく興味がそそられる

ツンデレタイプのあれかと思ったが

そうではないらしい

聞けば素直に答える



「優ちゃん、ねぇ…」



教えてもらった名前を声に出す

またね!と愛想よくしたのに

それもまた

なんなんだ???という顔

あんなにわかりやすいほど

顔にでるやついるんだな