あれからというもの

視線を感じ見ればあの子がいる

目が合う時もあれば

まったく合わない時もある

…いや、逸らされる事が多いな

すげぇ勢いで逸らすから

それがまた面白くて

目で追うことが増えた気がする



グラウンドで遊んでいれば

校舎のベランダから声がする

キャーキャーと

よくもまぁ飽きないよね

…あいついんのかな

少し探してみる



「…フハッ」



俺、見つけんのうめぇな

隣にいる恐らく友達かな

胸倉を掴まれて

なにやらワタワタと騒いでいる



「騒がしいやつ」



勝手に頬が緩んでいた



「翔?どうかした?」

「いや、なんでもねー」

「そう?随分楽しそうに笑ってたけど」

「そうか?」

「うん」



なにか叫んでるようだが

流石にここまでは聞こえないか

でも、なんだか楽しそう