でも,だって意味分かんなかったし。
告白って,あんな公衆の面前で,あんな風にされるものとは思ってきていなかったし。
相手は,ヴァンパイア1モテると言われる血夜くんだったし。
『朱鳥さん……!』
突然名乗ってもいないのに名前を呼ばれて,1年の時だって接点1つなかったのに。
『好きです!! 僕と,付き合ってください!!!!』
そこまでの流れに,間には何一つなくて。
あぁだめ,思い出すな,私。
「……それで,それで満足するの?」
「……はい」
朱鳥さん。
私の名前が呼ばれ,落とした視線を向ける。
「好きです。朱鳥さん」
「…あっ,そ」
くるりと背を向けて,ついいつも通りそっけなく返してしまったのに。
最後にちらりと見たとき,血夜くんはおかしそうに笑っていた。
遠くの出口まで走らされたせいで,授業には遅刻して。
学園1めんどくさいと言われる教師には怒られて。
本当に散々だった。
高2にもなって,あんな風に走ることは無くなっていたのに。
どきどきと,胸が鳴って,少し痛い。
だけど,これは走ったからでもなくて,怒られてびっくりしたからでもなくて。
きっと,そう。
兎に角血夜くんのせいで,別のものなんだ。
告白って,あんな公衆の面前で,あんな風にされるものとは思ってきていなかったし。
相手は,ヴァンパイア1モテると言われる血夜くんだったし。
『朱鳥さん……!』
突然名乗ってもいないのに名前を呼ばれて,1年の時だって接点1つなかったのに。
『好きです!! 僕と,付き合ってください!!!!』
そこまでの流れに,間には何一つなくて。
あぁだめ,思い出すな,私。
「……それで,それで満足するの?」
「……はい」
朱鳥さん。
私の名前が呼ばれ,落とした視線を向ける。
「好きです。朱鳥さん」
「…あっ,そ」
くるりと背を向けて,ついいつも通りそっけなく返してしまったのに。
最後にちらりと見たとき,血夜くんはおかしそうに笑っていた。
遠くの出口まで走らされたせいで,授業には遅刻して。
学園1めんどくさいと言われる教師には怒られて。
本当に散々だった。
高2にもなって,あんな風に走ることは無くなっていたのに。
どきどきと,胸が鳴って,少し痛い。
だけど,これは走ったからでもなくて,怒られてびっくりしたからでもなくて。
きっと,そう。
兎に角血夜くんのせいで,別のものなんだ。