私はその翌日も,放課後になるとファストフード店に寄った。
2日連続なんて今まで無かったし,それほど好きなわけでもなかった。
だけど,血夜くんの隣に座ったのが新鮮で。
思い出して,もともと1人のつもりだったのにと引き寄せられてしまったのだった。
1人で,予定と違うことが起きた前とは違うところを探す。
本当ならこうだったのにと,遠くの空席を見つめながら実感した。
「あれ,朱鳥さんじゃん?」
嘲りの音に,振り向く。
知らない人だった。
でも多分,同い年。
その程度。
2人組だったけど,どちらも同じむっつり顔で。
私になにか,文句があるようだった。
「今日は血夜くん,一緒じゃないの?」
ざわりと心が騒ぐ。
どうしてそんなこと,私に聞くの?
彼女たちと同じように眉がせばまる。
だけど上手く作れなくて,私のは苦しいに似ていた。