「大袈裟だよ」



「そんなことねぇよ。それに誰かとご飯食べるのってまじで最高。」


倍くらい美味く感じる、って。


そっか、一人暮らししてからはずっと1人で食べてるんだもんね。



こんな広い、部屋で1人って寂しいよね。



「あ、そうだ、合鍵返すね」


今日は緊急だったから受け取っただけだし。


「いいよ、それ海のために作ったんだし」



「へ?」


…私のため?なんで?


ただの合鍵じゃなくて、私のために?



「またシチュー作りに来て」


そういって、無邪気に微笑むもんだから、うん、って頷くしか出来なくなるんだ。


ずるいよね、ほんと。














「はあ、お腹いっぱいで幸せ〜」


お腹を撫でながら、満足げに微笑む彗。


今から送ってもらうためにマンションの外にある駐車場に向かう。


「へへ、よかったよかった」


マンションを一旦出て、道路を歩いてすぐ隣にある駐車場。