その笑顔と空腹に堪忍して、おとなしく部屋に入って、シチューを温め直す。
そういえば私、バイト前から何も食べてなかったんだった。
そりゃお腹すくよね。
彗と私のお皿にあったかいシチューをたっぷり注いで、新しくて綺麗な木目調のダイニングテーブルに2人向かい合って、いただきます、と言って、シチューを口に運ぶ。
「うめぇ〜〜!!」
口一杯にシチューを頬張って、顔をくしゃくしゃにして笑う彗。
はあ、可愛すぎる。
…幸せそうでよかったよ。
「ちょっと、こぼすよ」
まだ飲み込めてないのに、次々口に運んでいく彗。
ほんと子供みたい。
「やっぱり海のシチューが1番だな!母ちゃんのより美味いもん」
そんなリアクションしてくれるなら、作った甲斐がある。