「…なんでこうなった…」



「ごめん俺が寝てたから…」



彗のマンションの前に、2人で呟く。



「ううん。私も言い出せなかった…」



送ってもらったのはいいんだけど、夜川さんも疲れていたのか、私の家まで送ると言ってくれていたのに何故か彗のマンションの前で降ろされてしまった。


さすがに家まで送ってくださいとは初対面の人には言えなかった。


…きっと夜川さんだって疲れてたんだよね


「俺が送る。」


「…ごめん。明日も早いのに。」



こうして結局彗に迷惑をかけることになって、落ち込む。


…こんなことなら明日来るんだった。



「いや、もとはといえば俺のせいだし。」



「シチュー作ったから食べてね」


せめてもの罪滅ぼしだよね。


「…え、本当に作ってくれたんだ?」


びっくりした顔をする彗。そんなびっくりする?