今日はお客さんも少なめで、楽でいいなぁなんて考えながら、暁月さんと世間話をする。
暁月さんは別の大学の三年生で、黒髪短髪でいつも揺れるピアスを片耳にしているのが特徴。
ちょっとチャラめに見えるけど、国立大学に通う秀才な人。
バイトをし始めてから、色々教えてもらってずっとお世話になっている先輩。
「…今度さ2人でご飯でもどう?」
暁月さんがそう言ったタイミングで、
「ん゛んっ」
店内に入ってきた客さんが、咳払いをした。
その人に目を向けると、
「えっ!?」
彗の姿があって、目が飛び出しそうになる。
自分でもびっくりするくらい大きな声出しちゃった。
変装はしてるからみんな気付いてないけど、なんで彗がここに?!
一気にパニックになる脳内。