「恵口さん、嫌なら断っていいんだよ。どうせ、遊ぶ相手は他にもいるんだから」 「おい、そういうこと言うなよ。俺は今本気で……」 塩見君の異性との関わり方はまだよく分からないが、ここで嫌だとは言えず、コクリ頷くと、塩見君はガッツポーズを作る。 「俺、デートプラン考えとくから」 ──これって、デート……? えぇ、デートて、あのデート? 何か困るな。 いや、困りはしないけれど、どうしよう何着て行こう……。