体操服に着替えて教室に戻ると、何やら室内はガヤガヤしており皆が中心に集まっているではないか。
ポカンとしていると、塩見君が手招きしてくれ、私達もその輪に入ると、皆で肩を組んで円陣を作る。
「一年二組、優勝するぞーっ」
塩見君の掛け声で一頻り盛り上がると、やがて体育館で開会式が行われた。
雨を避けながら第三体育館に行くと、トーナメント表が掲示してあり、一年二組は第一試合。
緊張の面持ちでさっそくコートに入ると、石黒さんが代表でジャンプボールをして、そのボールを嶋原君が受け取ると相手コートに勢いよく投げた。
バンッと容赦のない音が響き、相手クラスの男子生徒にぶち当たる。
しかし、ピッと音が鳴り、周りはわぁっと言うものの、本人の嶋原君はあまり反応を示さない。