とても懐かしい、この景色。

「希花、好きだよ」

「え……?」

「何か、言いたくなった」

 懐かしいなと思っている所、突然言われ、私は顔を赤くして手をパタパタ振る。

 塩見君や石黒さんと遊園地に行ってから、一ヶ月も経たないうちに、空也君から告白を受け、私達は付き合うようになった。

 でも、顔を見て好きだと言われたのは初めてだ。

「希花は?」

「私も……空也君のことが好きだよ」

 言うと笑顔の空也君の顔が迫って来て、私の頬に、彼に唇が触れる。

「だっ、誰か見てるよ」

「大丈夫」