半ば投げやりな毛利は、ズンズン部屋の中を突っ切ると、ベッドに座った俺を押し倒してきた。

「それに私、嶋原君のこと、好きだよ」

「毛利」

「もう、ここに一人ぼっちは嫌なの。……私には誰もいない。心のよりどころが欲しい」

 いつも大人びた笑みを浮かべている毛利が、必死になって、俺にキスをしてくる。

「二人でいよう。一緒にいよう」

 いつも我慢していたことが、何かの拍子にプツッと切れたらしく、毛利は俺に触れてくる。

「嶋原君だって、寂しいんでしょ。だったら……」

 ──っと、毛利が続けて何かを言おうとした瞬間だった。

 トントン、扉がノックされ、俺は急いで毛利をどける。