同じく理系大学を志望していた嶋原君、本当はこの中に彼がいてもおかしくなかった。

 嶋原君が消失して五ヶ月後、私は彼より二年以上先に、高校を卒業する。

「恵口さん、三年間ありがとう。楽しかったよ」

「石黒さん、こちらこそありがとう。友達になれて、本当に良かった」

 部活を引退して、前より髪の毛が長くなった石黒さんが、目に涙を溜めながら抱き着いてくる。

 石黒さんは私とは別の大学に進学することになり、地元に残る。

 一方私は、都市の大学へ行くため、地元を離れ一人暮らしをする予定だ。

「また三人で集まろう。俺も、二人と友達になれて良かったよ」