しかし、ついていけない数学の授業中、こっそり机の下で、携帯の天気予報を見ていると、また五日後から晴れマークが付いていることに気が付いた。
まだ一昨日こちらの世界に帰って来たばかりなのに、また。
これじゃあまるで、本当にあちらの世界に住んでいて、一時的にこちらの世界に帰ってきてるようなもの。
次なんてなく、今度は帰れないかもしれない。
天気予報から飛んだ掲示板には、雨人に関するコメントが沢山書かれていて、もう次は帰れないんじゃないの、なんて言葉を数多く見て、俺は薄く唇を噛んだ。
クラスメイトの名前は、塩見と石黒と恵口しか知らない。
だが、三人はとても優しかった。
次はまた、俺は彼等と友達になれるのだろうか。
──なれたら、嬉しいな。