1、君が思っているほど、世界は悪くない。


●何度も、君の名前を呼びたい。


 公園で君と手を繋ぎたいけど、
 友達以上を踏み出すことができない。

 君は特別だし、
 君とは話が合うから、
 君と気まずくなりたくない。

 だけど、
 もう、我慢できないよ。
 名前を呼ぶと、
 君は不思議そうな表情を浮かべた。



●ウソ卒業記念日。

 
 自分を守るための嘘は
 本来の自分を失う魔法で、
 作った自分を作ることに抵抗感なんてない。
 
 いつもの嘘で自分を着飾っても、
 心は満たされないから、
 そろそろ、嘘を卒業する決意をした。
 



●お願い、私をしっかり見て。


 君との一方通行の恋は
 一気に憂鬱になってしまい、
 3ヶ月も君の気持ちがわからない日々が続いている。

 本当はLINEで好きだってこと、
 少しは匂わせているんだけど、
 君は一向に気づいてくれない。

 ねえ、
 しっかりとした言葉なら、
 君は受け取ってくれるの?



●濡れたまま、ふたりで。

 
 突然の夕立に君と打たれて、
 ずぶ濡れで張り付いた前髪を見て、
 ずぶ濡れのまま、君とお互いに笑いあった。

 雲と雲の間から、
 光が射したとき、
 君の唇が触れて、
 このまま、雨なんて降り続けたらいいよと思った。
 



●夏の淵が溶けていく。


 蒸した夜、
 ローソンの前で二人で黙々と、
 アイスクリームを食べている。
 
 君はクールな顔をしたまま、
 黙々と白くて冷たいミルクを食べ続けている。
 だから、君より一口多く食べ、
 ペースを巻き返して、
 君と張り合うことにした。

 それすら、楽しいのは君の魔法の所為だよ。




●本当は甘えたいだけ。


 優しさをたくさんあげたいから、
 君にだけは、
 甘えた声を出してみるよ。
 
 この甘える仕草は
 君だけの特別仕様だから、
 これが普通だとは思わないでね。



●無敵を手に入れよう。


 I LOVE YOUとプリントされた
 ダサいTシャツを
 君とおそろいにしたいくらい好きだよ。

 もう、君のことは
 離すことはないと思うから、
 痛い青春を君と紡ぎたい。



●スクラップラブストーリー


 君と世界の果てまで行く自信はないけど、
 君の心の欠片をゴミの山から探し出す自信はあるよ。

 それだけ、
 君が好きだから、
 命が尽きた錆びた車のドアに
 スプレーでハートを描くよ。



●単純で慎重な悩み。


 夜のスタバは落ち着いた雰囲気で、
 このまま、宇宙まで行ってしまいそうなくらい、
 意識がふわふわしている。

 二人の君は成立しない世の中だから、
 君の思いを聞いて、
 今、私は揺れている。
 


●芽生えない未来は不毛。
 

 キャラメルキャンディの味が
 しっかりと残ったまま、
 夜道を一人でぼんやりと歩いている。

 アパートまではもう少し。
 寂しさは胸の中でどんどん成長していくけど、
 もう、過去のことだから、
 新しい自分を作る決意をまた固めた。 



●青い時空をくぐりたい。


 初恋を成就させるために
 タイムスリップするのなんて、
 バカげているよね。

 だけど、
 それだけ君のことが心の中に残っているんだよ。
 
 本当に時空旅行できたら、
 前に進めそうなのに。




●ベダだけど、それがいい。


 星がよく見える丘で、
 君とふたりきりなのは、
 ファンタジックで、
 もう、どれだけ時間が溶けたか、
 わからない。
 
 君となら、
 ずっとここにいてもいいよって思った。



●君のためだったのに。

 
 君のために少しだけ背伸びして、
 君が言っていた髪色にしたよ。

 なのに、
 ロングのほうがよかったとか、
 言わないでほしかった。



●あの日は遠くなっていく。


 Peaceを挟む指のシルバーリングが
 夜の街を反射している。

 別にひとりで吸うことなんて、
 もう、慣れてしまった。

 だけど、たまに思い出すんだ。
 君のこと。



●さよなら社会科見学。


 固定概念が嫌いだから、
 社会にいつも適応できないんだ。
 
 我慢して、
 努力して、
 社会に適応しようと思ったけど、
 無理だったよ。

 だから、これからは
 自分らしく勇ましく生きてやる。 



●寂しさは喧嘩の所為。


 喧嘩したあとの虚しさは、
 ハイライトを吸っても、
 晴れなくて、
 つまらないことだったなって、
 思ったから、
 素直に謝る決意を固めて、
 ハイライトをもみ消した。



●秋色ロマンス。


 イチョウ並木の中で、
 カーキ色のアウターを着て、
 両手を広げて回る君はかわいい。

 孤を描き乱れた茶色のボブを
 そっと、右手で直してあげると、
 君は甘く微笑んだ。



●遅刻魔な君。


 先に待ち合わせ場所に着くのは
 いつものことだけど、
 今日は時間通り、来てほしかった。

 待ち合わせに遅れる君だけど、
 俺のこと、
 しっかり見てくれるから、
 許してあげる。



●君は変わってる。


 ホログラムに君のことを保存して、
 いつでも君をポケットに入れて、
 歩きたいって妄想すら、
 君は受け入れてくれる。




●密度高めの愛。


 愛と青春をミキサーでかき混ぜたあと、
 ピンクと青と黄色をそっと混ぜて、
 グラスに注いで飲むことで、
 本当の愛を知ることができる気がする。
 


●アイデンティティ。


 押し殺した自分に蓋をすることに慣れて、
 ついに自分の本当の気持ちなんかわからなくなってしまった。

 つまらない人だね。
 そう言われて、
 傷つきもしない自分は一体何なんだろう。
 


●思い出すと痛む。


 深すぎた君との恋は終わってしまった。
 思い出のシーンにはいつも君がいて、
 お気に入りのネックレスを付けると、
 不可抗力で君を思い出してしまうよ。

 だけど、
 頭ではわかっているんだ。
 君は君の道を進めばいいって。 

 

●いまだに君が出てくる。


 二度と会わないかもしれない君が、
 夢の中にでてきたから、
 もしかしたら、
 街で偶然会えるかもって思ったよ。

 だけど、もうね、
 お互いに生活があって、
 夢は夢のままでいいんだよって、
 冷静を茹でたくなった。



●失恋の痛みは都市に埋もれる。


 連続する日々を淡々とこなし、
 忘れていた記憶をふと思い出して、
 急に涙が流れてしまった。

 こんな都会のなかで
 センチメンタルになっても、
 もう、何もかも、
 戻るわけじゃないのに。



●ドラマティックは写実的。

 
 歩道橋の上でキスするなんて、
 なんか、古臭い気がした。
 私たちの真下を
 トラックが何台も通り過ぎていった。

 テールランプの赤は線のように伸び、
 私たちは決してふたりきりじゃない感じがした。
 だけどね。 
 そんな君が一番好きだよ。



●スノーファンタジア。


 雪の中、
 君の前では泣くつもりじゃなかったのに、
 そんなに優しい言葉かけられたら、
 泣くに決まってるじゃん。

 冷たい結晶が、
 頬に落ちて、
 涙なのか、雪なのか、
 もうわからないや。 



●嫉妬は尽きない。

 
 君とは話が尽きないから、
 ボトルメッセージだらけの砂浜で、
 無邪気に、はしゃぎたいよ。

 そして、
 君がボトルメッセージに手を取るときは、
 そのときは潔く諦めるね。
 


●放置気味でごめん。


 慣れない生活の中で、
 すれ違ったままだった君とのメッセージ。
 君を取り戻すために、
 また、今日から、
 毎日、連絡するね。
 ごめんね。



●君と僕が生まれた日。


 僕らはお互いに寂しがり屋で、
 二人は生まれた瞬間から惹かれあっていた気がするよ。
 
 だから、
 君と僕が生まれた瞬間の朝日を、
 混ぜて、
 もっと鮮やかにしたい。
 

●レモンよりも君は素敵だ。

 
 君のことは置いていかないよ。
 一緒に噴水の前でプリズムを捕まえよう。

 君の笑顔はレモンよりも、
 甘酸っぱいから、
 エンディングを先延ばしにしたい。




2、君とセンチメンタルを詰め合わせて。



●君を傷つけてしまった事実は変わらない。


 日記に書き込んだ、君への思いを綴っても
 君を傷つけた事実は変わらないから、
 仲直りの方法を手探りで考えても、
 思いつかない。

 だから、素直に謝りたい。
 ごめんねって。



●君がどんどん、遠くなっていくね。


 いつものように泣いて、笑って、
 はしゃいでいる、この時間が好きだったよ。
 もう、君とは会えないけど、
 記憶の中で君は生き続けているよ。


●ありのままでいいよ。


 スマートに生きる方法なんてないから、
 みんな悩むんだよ。
 性格なんて変えようとしなくたっていい。
 君はありのままで十分だよ。



●感電させないで。


 少しだけ違うねって言われて、
 少し自尊心が傷ついたけど、
 少しだけって最初につけてくれた
 君の優しさに触れて、

 全身に電流が走った。



●君との時間は永遠。


 君と2人でいる時間は貴重で、
 大好きだって言うことを常に伝えたいよ。
 だから、わがままを一つだけ言わせて。

 君のコーラ、一口ちょうだい。



●自己愛中毒。


 たまに自分が無性に嫌になって、
 雨に打たれて、
 びしょびしょになりたくなるけど、
 その行為自体が、
 生きるってことなら、
 しっかり生きてるじゃんって、
 自分を褒めたい。



●コミュニケーションなんて、オートマチックになればいいのに。


 コントロールできない言葉を並べて
 いつも相手から誤解した受け取り方をされて
 本当に思っていたことを上手く伝えられない。

 皮肉じゃないんだよ。
 思ったことを純粋に伝えたいだけなんだよ。
 
 だから、自分を責めないで。



●明日からまた、前向くよ。


 スタバのフラペチーノ飲んでも、
 気分は上向きにならないから、
 ぐちゃぐちゃの頭の中をiPhoneで書きなぐる。
 だけど、本当の答えなんて見つかりやしないや。



●踏ん張りどころだから、無理をしたい。


 叫びたくなるくらい、
 今日も嫌なことがたくさんあって散々だった。

 明日も頑張れる気がしないけど、
 頑張ろうって、
 雪が降り積もる冷たい歩道橋の上で誓った。



●君と過ごした日々は青春の思い出。


 君と過ごした青い時間は切なくて、
 透明なソーダ水の中で泳ぐみたいだったね。
 残酷な時間に対する諦めや、
 すれ違いがなければ、
 電子レンジで温めすぎた愛が爆発してたかもね。



●バスルーム・ラブストーリー。


 びしょ濡れのまま君と誓った愛は
 シャワーをかけあい、
 じゃれあう中で生まれた。
 
 濡れた指先で、
 君の前髪をそっとわけると
 
 「永遠になればいいのに」と君が言ったから、
 一瞬で、切なさが瞳を通してダウンロードされた。



●潮風にあたれば、憂鬱なんて忘れられるさ。


 疲れ切った君を抱きしめて、
 よく頑張ったねって頭を撫でて、
 愛をそっと送った。

 週末、
 小雨のような君の憂鬱を飛ばすために
 海を見に行こうと
 そっと、指切りをした。


●今日も気持ちを繋ぎ合わせる。


 いつだって頑張っているけど、
 いつも誰も乗せないブランコのように空回りする。
 そのたびに気持ちが千切れるから、
 いつも夜のスタバで
 気持ちを繋ぎ合わせることを、
 頑張るんだよ。



●さあ、機嫌なおして。


 死にむかって生きている事実は変わらないから、
 普遍ってなに。って悪態つきたくなる。
 
 雨が降る中、
 不機嫌な君といると
 なんで、
 どうでもいいことばかり考えちゃうんだろう。

 そんなこと忘れて、君を笑顔にしよう。



●落ちこまないで。

 
 別に君の所為じゃないよ。
 臆病で世界と馴染めないだけだから。
 きっと未来は明るいって、
 誰かがほざくけど、言わせておけばいい。

 人生は自分の手で掴むものだから、
 君は悪くない。



●理論的な男と感情的な女。


 みんなしんどいから、
 頑張れって話が破綻してることに気づいて。
 今はシャンディガフの苦味に集中するから、
 ねぇ。

 少しくらい甘えて気の利いたこと言ってよ。



●君にもっと近づきたい。


 君と夜のスタバでダラダラする時間は
 何年か経ったら、
 きっと、宝物になる予感がするよ。

 胸に抱きながら、
 好きだってことを
 空飛ぶクジラに手を振るように、
 
 そっと、伝えたい。


●夜行バスで遠距離の君に会いに行く。


 夜行バスに乗って、君に会いに行く。
 
 頬杖をつき、
 曇っているガラス越しに
 ネオン色の街を眺めると涙が溢れてきた。

 手を繋いで、
 君と夜の淵を歩いた日のことを思い出したから。

 

●思い出はほこりを被っているほうが、良いときもある。


 ダイアリーに綴った無数の思い出は、
 今となっては、
 すべてが切ない原因で、
 あのときのことを思い出すと、
 甘酸っぱくて、
 青くて、
 部屋の片付けが進まない。



●さよなら、今日の憂鬱。


 夜のスタバで一息つくと、
 悩みがちっぽけに感じるのはなんでだろう。

 別に毎日、
 頑張るつもりはないけど、
 生きるために最低限、
 頑張んなくちゃいけないんだよ。

 だから、
 ちょっとしたことでも、
 自分を褒めたい。