◇◇
「夢なのかな、これ…」
「ついに夢と現実の区別つかなくなった?」
「違うもん…」
「……いいじゃん、楽しくなってきたあ~!」
君たち拗れすぎのすれ違いすぎなんだよねえ、と半分呆れながら楽しそうに話す日葵は、なんの話をしているのか。
……あと二日、かあ……。
たった48時間、それだけなのに今朝から長く感じて仕方がない。
……涼ってば、ほんとに私を嫌っているのかいないのか分かんない。
だけど、お祭りは普通に行きたかったから、素直に楽しみにさせてもらう。
「涼なんて、もう知らない」という決意はどこへやら。
いつもよりも確実に、私はそわそわしている。
……最近、なんか私不安定だなあ。
何がしたいのか、自分がどんな気持ちなのか分からない。