アキラが部屋を出て半年が過ぎた。
この日も、由里は結衣と一緒に、社食でランチをしていた。
「で、どうだったの?この前の合コンは。」
「合コンなんてもう言える歳じゃないよー。食事会!」
「大差ないでしょ。ほら、取引先の川崎商事のさぁ、楠元さん?由里に連絡してきたらしいじゃん?」
「もう、誰から聞いたのよ!」
「真由姐さんよ。メンバーの中でも、1番真面目そうで感じ良かったって聞いたよ?由里とも相性良さそうだったって。」
——姐さん…。
由里は、溜息をつきながら「連絡来たけど、プライベートでのお付き合いは控えさせてくださいってお断りしたよ。」と答えた。
「え!?なんでなんで?」
「うーん、仕事の話をする時はいいんだけどねぇ。やっぱり仕事で付き合いのある人って難しいのかなぁ。仕事以外の話する時にどうしても気を遣っちゃうんだよねぇ…。」
「付き合い始めはそんなもんだよ!それからだんだん慣れていくもんなんじゃない?結婚したいなら、そろそろ本命の人見つけないと。」
定食の野菜炒めを頬張りながら、結衣は言う。