「雅斗、いい加減離してやれ」

「はいはい」


パッと左手が離れると

「蜜姫って言うのはわかってたけど、はちみつのように甘いってどういうこと?」

「それはね?」


生徒会長は物凄い速さで、私の目の前にやってきてはさっきとは表情が違う


さっきまで見えなかったけどヴァンパイア特有の牙に血色に底光する目

「いや、落ち着こう?生徒会長」

「無理」


だって私の腕は生徒会長のネクタイで締められているし腕は頭の上で押さえつけられてて逃げられないから

「昼間、友達と生徒会室覗いたことは謝りますから!許してください」

「やっぱり、あれお前だったのか」

「というかホントだ、蜜の匂いがする」

副会長や書記、星輝のみんながいっせいに私の周りを囲み

身体中くんくんと鼻を近づけては匂いを嗅いでる