「そう!夜の6時くらいに学校の門の前に集合ね?」

もう、きくりんって一度決めたことは絶対に曲げないよね

そんなところが羨ましいわ


私は溜息をつきながらも帰路につく

「ただいまぁー、あ、咲玖兄だ」

隣の家の咲玖兄は私より5歳上の面倒見のいいお兄ちゃんで、小さい頃からよく私の面倒を見てくれる優しいお兄ちゃんだ


一度だけ咲玖兄のことを好きになったこともあった

だけど告白する気力まではなかった


「お、美優!おかえり!おばちゃん達は今日夜遅いんだってさ」

「そうなの?あ、ダメ元で言うけど今日友達が夜の学校に行ってみようって提案をもちかけできたんだよね」

兄の反応が怖い

だけど私が思ってた反応とは違う声が聞こえてきた

「シルヴァニア高校の夜ってやばいんじゃねーの?」