「待ってよ玲於くん、大丈夫だから…お願いだから無理しないで……」



ぎゅうっと腕の力が強くなってしまうのは、愛おしくてじゃない。



…怖いんだ。




彼が私と同じ道を進んで欲しくないからだ。



「…珠那ちゃん、ごめん。焦ってかもしれない。…心配してくれてありがとう」



玲於くんがいつもの笑顔でふにゃりと笑ったのを感じた。