「…今さ、3年引退の時期で、あと2年と1年しか居ない訳じゃん?」



どこか遠くを見つめる玲於くんの視線の先をなぞるように、前を見つめる。



「うん」



「…俺らが頑張らなきゃいけないのに、最近…調子悪くて…」



…スランプか。



今まで玲於くんは、絶望的な壁にぶつかったことは無かったと思う。



だからこそ、少しのスランプに敏感になってしまうんだろう。