――早く俺様のものになれ!



そんな欲望丸出しの熱い瞳で、見つめ返してやってんのにさ


「魔王って……結婚式でも……するの?」


「……へ?」


「だってさっき……花嫁って言ってたし……」



天使みたいに澄んだ声で、囁やいてくるから


「けけけ…結婚式?!」


キュンに刺激された俺様の全身が、燃えるように火照りだしやがった。




タキシード姿の俺様。

ウエディングドレス姿の陽彩。



魔界の(たみ)、全員が見守る中

俺様の腕に、陽彩が細い腕を絡めてきて


『魔王、大好きだよ』


求愛行動のように、俺様の腕ににほっぺをこすりつけてきたら……



うわっ。

これ以上の妄想はムリだ。


ドキドキのキャパオーバー。

幸せすぎて、俺様の心臓が止まるだろうが!!