☆陽彩side☆



よかったぁ……


魔王が消えたのを確認して、私の口角がフッと上がる。



今日もなんとか……人間界を守れた……


雲の上に立ちあがってはみたものの、激痛で意識が飛びそうになる。



もう……限界……


力尽き、私は背中から倒れた。


仰向けのまま瞳を閉じると、体がゆっくりと地面に落ちていく。



もう空を飛ぶ力は残っていない。

超特急の垂直落下をまぬがれているのは、かすかな体力ゲージを使い、微弱な浮力を体に込めているから。