稲妻のような怒鳴り声が、青空をかっ切っていく。
額の血管がブチっと切れ、俺様の恋心が憎しみ色に染まりきった。
俺様は剣を頭の上にかかげると、右上から左下にスパッ。
鋭い刃で、陽彩の左腕を痛めつけた。
「……うっ」
雲の上に倒れこむ陽彩。
「痛っ……いっ……」
斬られた左腕を手で押さえ、陽彩は激痛にもだえながら顔をゆがめている。
……だれが、オマエ以外の女と結婚するかよ。
……何年オマエに、片思いしてると思ってるんだよ。
「今日は、これくらいにしといてやる」
辛そうな声を空に残し、俺様は瞬間移動。
大好きな女の前から、姿を消した。