そっかそっか。

「結婚式」って言葉をこぼしてたし。

陽彩も俺様のことが好きなんだな。



長年待たされた。

やっと恋心を見せやがって。

魔界に連れ帰って欲しいなら欲しいって、素直に言えよ。




ふくれあがる、幸福感と恥ずかしさ。

心のポワポワに耐えきれず、俺様は刀を持つ腕をだらんと下ろす。



今日こそ魔界に連れ帰り、陽彩を魔界の民にお披露目してやる。


『俺様が生涯をかけて愛し抜く、最愛の女だ。

 魔界の姫として、陽彩を(あが)(うやま)え!』と。



その前に、自分の熱い想いを言葉にしないとな。


陽彩の心に一生、刻まれる。

胸キュンMAXな、極甘プロポーズってやつを。