前に、休みの日にこの近くの駄菓子屋さんにきたとき、たまたま冬野くんとばったり会った。

聞くと、おじいちゃんの家がこの辺りだと。


おじいちゃんの家は小さな牧場を経営しているらしく、よく遊びにくると言っていた。


冬野くんにプリントを届けようと学校を出たのはいいものの、冬野くんの家を知らないことにあとになって気づいた。

だから、おじいちゃんの家を訪ねてみることにした。


見つけた交番で、この辺りにある小さな牧場について聞いてみると、丁寧に道を教えてくれた。


さっきまで歩いていたにぎやかな商店街から1本道を逸れただけで、物静かな雰囲気になった。

住宅街を抜け少し進むと、山のふもとに田んぼが広がっていた。


さらに先を進むと、車1台分が通ることのできるくらいの舗装されていない上り坂を見つけた。