商店街の入り口から歩き出して、食べて気づけばもう出口だ。


斗亜「最後に行きたい店あるから行こ」

無表情なんだけど、楽しんでいるのがわかる斗亜の表情。

音瀬「うん!」


今までは、ミナが食べたいものを手当たり次第に一緒に食べていた。



ミナ(そんな斗亜は何が食べたいのだろう。)



ミナは斗亜の後に着いて行くと食べ歩きの商店街から少し外れて、坂道を登り路地の喫茶店のドアを開けた。



中には客はおらず、優しそうなおじいさんが笑顔で出迎えた。


カウンター席とテーブル席がある。

窓際のテーブル席に向かい合って座る。


斗亜「クリームサイダーを2つください」

席に着くと、メニューも見ずにそう言って斗亜が注文した。



おじいさん「クリームサイダーね。
ちょっと待ってよ」