「萌ちゃんは、雄輝と一緒にいた俺にも超厳しかったかんね? 『チャラ菌を雄輝に感染させないでよ?』とか言われてたし。酷くね!?」

「チャラ菌って……」

 茜は成瀬くんの『チャラ菌』ワードがツボったらしく、笑いっぱなしだ。

「俺は、好きな子に一途だっていつも言ってたんだけどなぁ~。ね? 紗英ちゃん」

「えっ、私……に聞かれても……」

 さっきあんな告白があったばかりのため、妙に反応に困ってしまう。

 すると、茜がすかさず、

「ちょっと! 紗英にもチャラ菌うつさないでよ!?」

「感染病みたいに言うなっての~!」

「紗英ちゃんを困らせるようなことだけはするなよ? 柊也。俺が夢で萌に怒られそうだし」

「おまっ! 俺は別に困らせるようなことはしてねぇし!」

 なんて言う成瀬くんの顔は少し赤くなっていた。