「ここが、アーサーとティムの故郷……」
巨大化した八咫烏に乗って、ティムの案内でアーサーとティムの故郷までやって来た僕ら。
僕は辺りを見渡しながら、ティムの後をついて歩く。
「アーサーにティムくん、帰ってきたんだ」
そんな声が近くから聞こえてきて、僕は声がした方を見た。そこにいたのは、アーサーと同じ赤髪の男性。
「父さん!久しぶりだな!」
「あ、アーサーのお父さんだ……久しぶり!」
2人が挨拶をすると、男性は「久しぶりだね……それで、2人の後ろにいるのは?」と首を傾げる。
「俺とティムの友だちだ!」
「初めまして。大魔導師のルーチェ・クロウディアと言います」
僕が自己紹介をすると、アーサーは「ルーチェ、紹介するぞ!俺の父さんだ」と僕に紹介してくれた。
「初めまして……そうだ。アーサーにティムくん、今はちょうどティムくんの家に、家族でお邪魔させてもらってるところだよ」
「そうなんだ……分かった。ルーチェを連れて行ってもいい?皆に、紹介したいんだ」
ティムの問いかけに、アーサーのお父さんは「いいと思うよ」と微笑む。
そう言ってから、アーサーのお父さんはどこかへと歩いてった。
「じゃあ、僕の家に行こうか。案内するよ」