新しい呪具を手に入れて、約2週間が経った。
レオンさんに呼ばれたから、僕はカラミティにあるレオンさんの家に向かう。
レオンさんに挨拶をすると、レオンさんは家の中にいるアーサーとティムに外に出てくるように声をかけた。
「ルーチェくん、ごめんね。呼び出したりなんかして」
「いえ、大丈夫です」
レオンさんに微笑むと、レオンさんの後ろから「ルーチェ、おはよう!」と元気な声がする。
アーサーとティムが、レオンさんの近くにいた。
「アーサー、ティム……おはよう」
僕が挨拶をすると、アーサーは元気に、ティムは優しく笑う。
「……今日は、3人に頼みたいことがあるんだ」
「頼みたいこと……?」
レオンさんの言葉に、僕らは同時に首を傾げた。そんな僕らの様子を見たレオンさんは、口を開く。
「とある任務に、3人で行ってほしいんだ」
レオンさんはそう言って、一枚の紙を僕に差し出した。僕はそれをレオンさんから受け取ると、それを見る。
「暴れているモンスターの退治、ですか……」
「そう。1匹退治するだけだから、3人でも行けるかなって思って……今回の任務は、俺は同行しない。これも、冒険者になるための修行だ」