「呪具の化身！？それって、八咫烏みたいな感じ……？」

ティムの言葉に、僕は「そうだよ」と頷いた。アーサーとティムを連れて、僕は家に入る。

「あら？アーサーくんにティムくん。来ていたのね……丁度良かったわ」

廊下を歩いてると母様と出会って、2人は「ノアさん、こんにちは」と挨拶をした。

「今からこれを渡しに行こうと思っていたの。はい。これ……頼まれていたものよ」

母様は微笑んで、手に持ってた袋をティムに渡す。袋の中を覗いて確認した後、その袋を僕に差し出した。

「……ルーチェ、これ……僕らからのプレゼントだよ。ずっとルーチェに助けられてきたけど、僕らは何も出来なかったから……プレゼントでも渡そうってことになったんだ。ノアさんに相談したら、新しい服を作ってくれることになって……」

「……気を使わなくてもいいのに……でも、嬉しいよ……ありがとう」

僕は、ティムから袋を受け取ると微笑む。

「良かったね。ルーチェ……着替えてくる？」

父様の問いかけに、僕は「はい」と頷いた。父様は「分かった。なら、俺らは俺の自室で待っているよ」と言って、皆を連れて歩いてく。

僕はそれを少し見た後、僕の部屋に戻った。ドアを閉めて、僕は袋から母様が作ったという服を取り出す。

「……！」