「……そこの、クロウディア家の子もついてくるといい。また、モンスターに襲われでもしたら大変だ」

父様は、そう言いながら男性に顔を向けた。男性は「え?」と驚いた顔をする。

「……分かり、ました。僕も、色々と知りたいですし……あの、僕……ヴィオレット・クロウディア、と言います……周りからは、ビオラって呼ばれてます」

……やっぱり、どこかで聞いたことのある名前だ……どこで聞いたのか、思い出せないや。

「ビオラくんだね。自己紹介とかは、歩きながらしようか」

父様の言葉に、僕らは返事をすると歩き出した。そして、父様から自己紹介をする。

「俺は、クロード・ディスペアと言います。クラルの父親です」

「クラル・ディスペアです。よろしくお願いします」

「クロードの友だちのレオン・アレクサンダーです」

「ルーチェ・クロウディアです……」

僕が名乗ると、ビオラさんは少し何かを考え込んだ後「あぁ、なるほど……」と呟いた。

その反応に僕が首を傾げると、ビオラさんは「……君は、僕の弟だよ」と言った。

「え?それって、どういう……」

『僕が呪具使いを探しているのには、クロウディア家が関係しています。少し、クロウディア家
についてお話ししても大丈夫でしょうか?』