初めての任務実践が終わってから、約3か月が経った。

僕は、母様から渡された袋を持ってレオンさんの家に向かう。

「ルーチェくん。いらっしゃい」

家の扉が開いて、レオンさんが姿を見せた。僕は「こんにちは。母様から渡すように頼まれたものです」と袋をレオンさんに見せる。

「さすがは、ノアちゃん。仕事が早いな……ルーチェくん、上がって!」

レオンさんに促されて、僕はレオンさんの家の中に入った。レオンさんの後をついて、リビングへと向かう。

「……2人とも、こんにちは」

リビングにいたアーサーとティムに声をかけると、2人は「ルーチェ!」と同時に僕の名前を呼んだ。

あれからアーサーとティムは冒険者育成学校を辞めて、レオンさんの提案でレオンさんの家で暮らしながら修行することになったんだ。

「アーサーとティムに、プレゼントがあってここに来たんだ」

僕はそう言いながら、袋の中から母様が作った服を取り出す。

「母様が、2人のために作ってくれたんだよ。この服がアーサーで、これがティムね!」

2人に、白をメインとした服を渡した。

「ノアちゃん、服を作るの上手になっているね。確か、ルーチェくんの着ている服もノアちゃんが作ったんだったよね?」